カテゴリー「漫画」の記事

10/28 シュトヘル(惡靈)

ちょっと古い記事ですが伊藤悠さんのシュトヘルの5巻が10月の末に出てました。

伊藤さんというと、皇国の守護者の漫画化で有名ですが、諸般の事情により原作小説は途中で終わって無いし、漫画のほうもいいところで「俺たちの戦いはこれからだ」的な終わりかたをしています。
原作小説で主人公が仕官としてノリノリで絶望的な戦力差の相手に奇計姦計を巡らす、なんてところが漫画化されていないのは凄く残念なんですが。

そんな伊藤女史のオリジナル作品で現在連載中なのがシュトヘルです。

どんな話かっていうと時代がチンギスハーンのころで、モンゴル軍によって攻め滅ぼされる西夏国のお話です。そのあとに金に攻め入るとかの方が有名で、実際のところ西夏って国があるっていうのも知らなかったですが、タングート(チベット族)の国で、霊州(今の寧夏)らへんにあった国だそうです。
漢字ではない、独自の西夏文字を使っていたとか、それが話の中心になる点です。

話のほうはいまどきのチャラい高校生の須藤君が毎日見るリアルな悪夢から始まります。どこか知らない昔の国の戦争の夢を毎夜みるという。
同級生と行ったカラオケの席で地味な転校生のスズキさんと会って、終電ないのでってことで悪友に「あとでお持ち帰りの感想な!」などといわれつつ家に上げます。

楽器屋だったので置いてあった弦のない胡(弦楽器)をスズキさんが弾いた瞬間に須藤の意識が13世紀の絞首台に乗った女性に飛んで、目の前にはスズキさんにそっくりなショt、もとい少年がいて、なんてところから話が始まります。

チャラい須藤君はどうでもいいんですが、このモンゴルに縛り首にされてたのがモンゴル兵がシュトヘル(悪霊)と呼んでいた元西夏の女兵士で、モンゴル族に時勢を読めずにあがらって臣従して、今は西夏攻めに加わっているツォグ族の皇子がユルール(スズキさん似の少年)です。彼は族長の幕僚に「遊牧民族なのに10歳にもなるのにあの調子では」なんていわれるような少年です。
「文字というものが生き物みたいで、それを書いた人が死んでも託された思いは100年200年後も残る、草原にはそんなものは無い、焼かれるのはつらい」ってので書物に入れ込んでる子です。
そんな調子だと族内で不味いので「お前は戦わなくていい」っていって庇いつつ、母親のとついで来た国の西夏に火をかけるのもためらわないのが異母兄のハラバル(虎の男)です

この3人が主人公的な感じで話が進んでいきます。

シュトヘルはウィソ(雀)って言われていた西夏国のトロい女兵士だったのですが、西夏の首都の興慶手前の霊州での防衛で、落城時に興慶へ仲間を逃がすために残ります。

結果として城門外で仲間たちは弩弓で城壁に張り付けにされ、城壁には西夏兵の血で描いた虎の絵が残されてます。言うまでも無くユルールの兄の虎の男の仕業です。

城壁に張り付けにされた仲間達の死体にはカラスや狼が集り、人の面影も無くなっていくのですが、結果として逃げたようになってしまったシュトヘルは今度こそは逃げずに死ぬ、と狼を打ち払うことを続けるうちに覚醒していきます。

そこに頭領格の大狼が頭の中に問いかけます

「めす猿よ、我々は食事を望んだだけなのになぜ仲間を殺すのか?」
「自分の仲間は餌じゃない、どう生きてどう死んだかも自分が覚えている」
「ならばお前が死んだあとは?」

といったところで死んだあとも残る文字って話につながるんですが。

なぜシュトヘルが敵国の皇子のユルールと一緒にいるのか、モンゴル兵の生き血を啜る悪霊と呼ばれるようになるのか、なんで絞首台に乗っていたのに話が続いているのか?

それは単行本買って続きを読んでください、人気なくて終わったら嫌なので・・・
LS面に薦めたら1巻古本で買って、そのあとすぐに続きが読みたいってので4巻まで買ってきたといってました。

正直なところ絵はうまいけど原作が付かないと今一、なんて漫画家な人は多いと思うんですが、今回オリジナルのこの作品ですが今一番続きが気になる漫画です。

amazonだと動画で上のくだりの部分の作品の紹介をしてたりします。

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10/23 大陸軍(グランダルメ)は世界最強! 「ナポレオン~獅子の時代」

なんかblogを更新したらまたフレが見てて、フリートライアルがあったから戻ってみたとかいってまた一人増えたりして。
あと最近LSのなおさんが全然いなかったんだけど病気→事故→身内が病気とかでイン出来なかったらしくこれまたblog更新されたから戻ってみたとか言ってた。
見てる人おるんかいこのblog。

そんな夜勤で忙しい上に天中殺ばりに運の悪いなおさんのために漫画紹介するよ。

本日紹介するのはヤングキングアワーズに連載されてる長谷川哲也の「ナポレオン~獅子の時代」と、それがフランス革命期の話なので、革命からナポレオンが執政→皇帝になる過程に章が変わってサブタイトルが変わった「ナポレオン~覇道進撃」です。

フランス革命といえばベルサイユのばら、お耽美な感じだけど、リビアのカダフィの最期みるまでもなく本来革命が綺麗ごとなんてのはありえない。
フランス革命というものに無条件でものすごい幻想を持ってる国は日本くらいだそうですが。
(フランス本国ですら元王党派の人もいればボナパルティストが嫌いな人もいるから)
だって平たく言うと「現政権に対して武力蜂起して旧支配者をぶっ殺す」ですから。
革命期の「市民(シトワイヤン)~」ってのから、共産国の「同士~」ってなったんだなーってのもよくわかります。
そんな状況を利用して成り上がりたい人もいるし、あくまで理想主義な人もいたりとかそんな世界を漢臭く描いているのが本作品です。

どのくらい漢臭いかというとまずは下の商品の紹介から獅子の時代の1巻の表紙を見るとか(どこのヤクザの集まりだよ)、覇道進撃1巻の帯が「男の人生に後悔は不要」だとか、作者が元北斗の拳のアシスタントだったという点で察しが着くんじゃないかと。

しかしGペンが生産終了になったから作者自ら割り箸を削って線を描く、そんな微劇画チックなタッチな画風だけがこの作品の魅力ではありません。

フランス革命版大河ドラマ漫画版みたいな獅子の時代ですが、実は1巻は皇帝ナポレオンの絶頂期のアウステルリッツ三帝会戦から始まるんです。
ナポレオン物語の最高潮から話が始まるってのもなかなか変わってますが、まあ1巻読んで気に入らなければ買わなければいいという良心的な感じかな。

フランスのナポレオンと対仏大同盟側のオーストリア、ロシアの3人の皇帝が集まるから三帝会戦なんですがナポレオンが言った名台詞も出てきます。
一字一句同じとは言わないけど史実に基づいたお話です、これを戦闘の後じゃなくて前にいえるのが英雄の英雄たるゆえんなんでしょうか。

「明日は三帝会戦だ!・・・つまり俺たちは教科書に載るぞ」
「勝者としてな」

「故郷に帰ったらみんなにいってやれ、子供ができたらその子に教えるんだ」
「パパはアウステルリッツに行ったんだ、と」
「するとみんながこう答える」

「あんたは勇者の中の勇者だ」

序盤でこれですからねー、続きを読まざるを得ない。

獅子の時代はこれから始まってフランス革命期のナポレオンを追っていきますが、当然ロベスピエールやサン・ジュストも出てきますし、他の将軍たちも出てきます。
というか、ロベスピエール主役なんじゃないのこれみたいな巻も最初多いです、ビジュアルこれだし。

ナポレオンが一躍出世したのが王党派に占拠されてイギリスの支援を受けたツーロン(フランスの軍港都市)を攻略したからですがそのシーンもまたしびれます。
ナポレオンの上官がディゴミエ将軍という老将軍ですがこれまたツーロン港略前に乞食軍隊といわれたイタリア派遣軍に演説します。

「見たか!こともあろうにわしらの大切な女に外国の犬どもが手を出しおった。
踏みつけ 犯し 腰を動かし続けておるぞ!」「どうすればいい」
兵士達「殺す!奪い返す!」
「できるか!!」
兵士達「できます!俺たちの方が強い!!」

「そうともおまえたちは強い。なぜなら奴らは国王のために戦う犬畜生で!
わしらは愛する祖国のために戦う自由の戦士だからだ!!!!!」

「おまえたちは何だ!」
兵士達「革命軍!」

「わしら革命軍は地上最強だッ!!! いってみろ!」
兵士達「革命軍はーーーーーーーーーー地上最強オォ~~~ッ!!」
「奴らを焼き尽くせ!ツーロンに手を出したことを後悔させてやるぞ」

物語は革命から皇帝へということでエジプト遠征が終わった後くらいから覇道進撃に章が変わりました。
えーと、といっても自分も世界史やっていたわけじゃないんで時代的によくわからないんですが素人でもよくわかるアレ。
絵画のアルプスを越えるナポレオン、あの絵のころです。

しかしこんなに面白いんですが重版して無いんだろうなーって感じです、巻数が続いてるだけにカルト的人気はあるんですが。

最近の大河ドラマは大河じゃない、「愛と義の人w」「江w」なんて人にもオススメです。

超低金利漫画家 長谷川哲也のホームページ
http://mekauma.web.fc2.com/
他サイトのレビュー
週間オブイェクト 長谷川哲也「ナポレオン~獅子の時代~」を読む
http://obiekt.seesaa.net/article/58279877.html

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6/22 シドニアの騎士

最近LSで漫画を紹介したらえらく気に入ってもらえたのでサイトにも書いてみるか。
「ナポレオン -獅子の時代-」「シュトヘル」「シドニアの騎士」っていう3作品で、シュトヘルなんかは「ちょっと中古屋で1巻だけ買ってみるわ」なんて話をしてたのが、買った次の日に新刊で全巻そろえたとかいってて紹介してよかったなーとか。

これら3作品に共通するのが掲載誌がメジャーじゃないので、いつ作品が終わるかわからないってのがあるのでちょっとでも単行本売れてくれるといいな・・・まだ巻数も多くないし。
ナポレオンとシュトヘルは追々で今回はシドニアの騎士でも。

シドニアの騎士は地球が奇居子(ガウナ)と呼ばれる謎の生命体によって破壊されてから1000年後の世界の話で恒星間移住船(播種船)のシドニアに住む主人公の谷風長道(たにかぜながて)の話。

主人公は入り込んだら見つけるのがとても難しいといわれるシドニアの旧転換炉の地下区画に祖父と二人きりで過ごしていたけど、祖父が死に食料の米がなくなったので地下から出て米泥棒をしたところで通行人に米泥棒としてノックアウトされて話が始まるという・・・

当然のことながら地下に暮らしていたので戸籍はないし、3年前に死んだ祖父も17年前に死亡届が出ている天涯孤独の身で、この手の閉鎖環境の宇宙船でありがちな有機転換炉(ゴミや死体を有機物にするとか)に生きたまま投げ込まれるんじゃ、とガクブルしてるうちに、知り合いがいないはずなのに身元引受人が現れる。

そんなわけで身元引受人になってくれたのはシドニアの艦長で、谷風はガウナと戦う衛人(もりと)と呼ばれる人型兵器のパイロット訓練生になることになった、そんなお話。

なんかありがちですか?
しかしなかなか興味深い作者の独特のネタのテンポみたいなのがあって面白い。

爺さん以外話したことがないであろう長道君の訓練所での挨拶がよろしくお願いしますじゃなくて、こんにちはだったりしてクラス中(゜д゜)ハァ?みたいな顔だったりとか。
シドニアは国籍・人種ごとの争いを避けるために別々に発進した播種船の中で日本の文化ベースの船で、前作のBLAME!やバイオメガで描かれたような巨大建築物も和ベース。

主人公が今の自分たちが考える極普通の一般人なのに、同じ訓練生として暮らすあっちの世界の一般人は光合成できる(別に肌が緑とかではない)ので週1食。
そのせいで「毎日食事を取る人間って獣みたいな臭いがするのね」とか、もっと極端なのだと学校の屋上で食事してると「臭せーんだよ、飯食ってんじゃねーよ」と蹴りいれられてはるか下のトタン屋根の上へ落下とか・・・

そんなこんなで訓練生生活を送るわけだけど、気を使ってくれる人もいたりして、それが訓練生副代表の星白閑(ほしじろしずか)と科戸瀬イザナ(しなとせいざな)。
一般人が光合成人間なように、イザナは中性(男でも女でもない)だったりして、銭湯にも男湯、女湯、中湯があったりします。
パイロットスーツに生体尿管カテーテルがあるんだけれども、長道が「そういえばイザナのカテーテルってどうなってるんだ?」なんて質問してまたノックアウトされてたりしたりするけど今の所詳しくかかれてません^p^
この二人がヒロイン?なのかな、、、
あとはライバルとして米泥棒として捕まえたられたときの相手の岐神海苔夫(くなと のりお)も同じ訓練生。

長道が天涯孤独の身なのに艦長が身元引き受けだったり、機体が十八式・衛人じゃなくて先の大戦で使われた十七式・継衛(ツグモリ)だったり、出撃時の死亡率5割(初出撃はもっと酷い)なのに全作戦に出撃することが条件なんかも、巻が先に行くにおぼろげにわかっていく。

1巻は訓練飛行で資源の採取だったのにガウナが出現して、というようなことで始まります。

続きは本屋へGO!

アフタヌーンのサイトの1話試し読み

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